「有漢泰山都尉孔君之碑」、漢延熹七年(西暦164年)に立てられた。
碑身部分。篆書の陽刻。
「有漢泰山都尉孔君之碑」の碑頭。これは近年再建されたものか。
基本情報
ちょこっと解説
孔宙碑、正式名称は「漢泰山都尉孔宙碑」。石碑の高さ3.02m、幅1.07m、厚さ0.24m。碑陽には隷書15行、1行には28字が刻まれている。内容は孔宙を讃えるもので、歴史的な価値は薄いが、書法は美しく、漢代隷書の中でも良いものとされる。孔宙、字は季将。孔子の第19代子孫、北海太守孔融の父。
なお漢魏碑刻陳列館には、魯孔子廟碑(孔羡碑)、孔彪墓碑なども展示されている。曲阜で出土、保存されている漢碑の数は全国有数である。
なお漢魏碑刻陳列館には、魯孔子廟碑(孔羡碑)、孔彪墓碑なども展示されている。曲阜で出土、保存されている漢碑の数は全国有数である。
探訪後記
開封太郎さんから情報を貰っていた。ネットで更に調べてみると、曲阜孔廟内に保管されているという記事があった。曲阜孔廟は世界遺産にも指定されているし、中に入るにはクソ高い門票を買わなければならないな。12年前に一度訪れているのだが、もう一度入ってみるのもいいか。90元という大枚をはたいて門票を買った。孔廟内には石碑が無数保存されている。この中から探すのは骨が折れる。ネット情報ではかなりピンポイントな場所が書かれてあったので、そこを重点的に見てみるが、どれだけ見ても見つからない。おかしいな。どうしても見つからないので、拓本を売っているおばちゃんに聞いてみた。すると違う場所に保存されているとのこと。そこは門票が無くても入られるらしい。おらの90元が…。言われたとおり、その場所へ行ってみる。孔府の裏へまわって、門衛のおっちゃんに「孔宙碑、えっと漢碑はどこ。」と聞いてみると、孔府の出口付近にある漢魏碑刻陳列館内にあるとのこと。その入口でパスポートを出して入場者登録をして、中に入った。中に入ると、漢代の碑がいくつもならんでいる。素晴らしいの一言。お目当ての孔宙碑もやっと見つかった。そして並んでいる石碑を見て回る。その中の一つ、魏黄初元年(西暦220年)の魯孔子廟碑(孔羡碑)には「魏陳思王曹植詞」と刻まれているではないか。つまりこの碑文は曹植が作った物。そして書は梁鵠。う~ん、こんな貴重な物が目の前に。すごすぎる。久々に大満足の場所となった。
位置情報
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